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Your search : [ author:語り手 劉鳳祥え 李玉紅] Total 53 Search Results,Processed in 0.157 second(s)
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1. 霊芝草の話
村の地主の趙一千(チヤオイーチエン)は、金の威光をかさに、人泣かせの悪いことばかりしていた。ある年の冬、みぞれが二十日(はつか)あまりも降りつづいたので、どこの家も食うものに困った。地主のやしきの米ぐらにだけは米がうなるほどあったが、人に一合半勺貸しあたえるではなし、ものもらいが来るといつも大きな声で悪態をついた。「かえれ、かえれ、わしなんかはまだヘソの緒(お)きってこのかた、腹のへったためしがな
Author: 語り手 劉鳳祥 え 李玉紅 Year 1963 Issue 5 PDF HTML
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2. ノーシとユタン
むかしむかし、リー族の住む山の村に、ノーシという若者とユタンという娘がいました。ノーシはいさましいかりうどで、弓矢としゅり剣がとてもじょうずでした。とぶ鳥の目玉をねらえば、矢はけっして羽根のほうにそれるようなことはありません。走る鹿のくびすじをねらえば、刀はけつして足のほうにそれるようなことはありません。ユタンは、りこうな、働きものの娘であるうえに、はたおりがとてもじょうずでした。花のもようをおる
Author: 語り手 王新芹 え 李玉紅 Year 1962 Issue 6 PDF HTML
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3. ひょうたんのまくら
むかしむかし、バララシというところがありました。もともとゆたかなところでしたが、お金持ちと貧乏人の差がひどくて、みんながみんな楽しくくらしているわけではありません。ドレイ主や大臣たちは勝手気ままなことをし、ぜいたくなくらしをしていましたが、おおぜいの貧しい人たちは竹の小屋さえたてられず、モチ米のご飯をたべることもできませんでした。その頃イェンハンポンという一人のみなしごがいました。イェンハンポンは
Author: 語り手 康朗英(カンラノイン) え 李玉紅(リーコイホン) Year 1963 Issue 12 PDF HTML
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4. 銀のかんざし
むかし、あるところにおばあさんが二人のむすこと住んでいました。二人のむすこは、毎日山へ柴刈りにゆき、それを売って、おっかさんを養っていました。山へゆく途中で、息子たちは毎日のように一人の娘をみかけました。娘は井戸ばたで洗濯をしているか、さもなければ、田のあぜで牛にやる草を刈っていました。むすこたちは、二人ともこの娘がたいへん好きになり、お嫁にもらいたいものとひそかに考えていました。けれどお互いに口
Author: え·李玉紅 Year 1964 Issue 9 PDF HTML
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5. 作男と地主
働くものの世の中に太陽の光がまだあたらないむかしのことです。チベットのヤーロン川のほとりにムーチェククという若ものとその母親が住んでいました。ふたりは地主のヤリカンコの土地を耕して暮らしをたてていたのですが、朝から晩までまるでくつわをはめられた馬のように、働きづめでした。だが、こんなに善良で勤勉なふたりに、おおかみのような地主はいつも目をらんらんと光らせていました。この母子の苦しみを話そうものなら
Author: クンプ え 李玉紅 Year 1966 Issue 5 PDF HTML
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6. 花辺姐姐(ホワピエンチエチエ)
むかし、ミヤオ(苗)族の村にきれいな娘がおりました。花辺(ホワピエン)を織るのが上手で、その娘が織り出した花や草や鳥や獣は、まるで本当に生きているように見えました。花辺というのは着物の袖や襟などをかざる縁かざりです。村の人たちはその娘のことを「花辺姐姐(ホワピエンチエチエ)」と呼んでおりました。村の人たちは花辺姐姐のつくつた花辺を一つでも手に入れて、それで襟や袖口をかざることができると、もう大喜び
Author: 整理 蕭甘牛 え 李玉紅 Year 1960 Issue 9 PDF HTML
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7. 金琵琶物語
むかしむかし、ある王国では、働く者が楽器をならして歌をうたうのを禁じ、歌い手という歌い手はみな宮殿にいつて、皇帝や大臣、将軍たちのためにだけうたうことをゆるされていました。で、歌い手のなかには、役人にとりたててもらおうと、よろこびいさんで宮殿に出かけるものもあれば、よい着物をきて、おいしいものが食べたさに、いそいそと宮殿にゆくものもありました。また、なかには、命が惜しいばかりに、つかいなれた楽器を
Author: 整理 丁歌 え·李玉紅 Year 1960 Issue 11 PDF HTML
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8. 旦那たちの福はだれがさずけるか
むかし、ヤマにひとりの金持ちの旦那がいた。欲張りな旦那は、まいにち昼も夜も、「あーあ、一つ大きな鉱脈をドカンとほりあてることができたらなあ」とそのことばかりを考えていた。旦那は大きな鉱脈をほりあてたい一心で、まるで気でもちがつたように、神様にいのつたり、易者にうらなつてもらつたりした。そうしたある晩のこと、旦那はこんな夢をみた。ヤマの神が旗をかついで、旦那のひらいている鉱山のそばの道をあるいてくる
Author: 整理·楊啓堂 え·李玉紅 Year 1960 Issue 12 PDF HTML
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9. 巧姑
むかし、張古老(チヤンクーラオ)という賢い、働きものの老人がいました。老人には息子が四人いました。上の三人はそれぞれに嫁をとり、その嫁がまたそろつて人並すぐれて賢い人たちでした。四ばん目の息子だけがまだ一人ものでした。四人の兄弟は分家しないで老人といつしよに暮らしていました。日がたち月が流れ、四ばん目の息子も一人前の若者になりました。老人は心の中で、わしもいい年だから、老い先長くもなかろう。何時あ
Author: 整理·周健明 え·李玉紅 Year 1961 Issue 1 PDF HTML
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10. 「みこし」かっぎ
むかし、あるところに、王大(ワンター)王二(ワンアル)という二人兄弟がいました。二人は、ネコのひたいほどの土地をたがやしながら、とてもびんぼうに暮らしていました。このままではだんだん口が干上がつてゆくばかりなので、二人はよく話し合つたうえで、弟が家に残つて畑を耕し、兄の王大は、百斤豚の李(リー)と呼ばれる地主の屋敷へいつて作男になることにしました。王大は百斤豚の李の屋敷へきて、まい年のかせぎに銀を
Author: 採録 歌晨 え 李玉紅 Year 1961 Issue 8 PDF HTML